「樹木葬は危険なの?」
「樹木葬ってよくわからない」
「樹木葬って危険なんじゃ?」
今回は、樹木葬とはどういうものなのか、失敗しない樹木葬の選び方、後悔しないためのトラブルポイントを詳しく解説します。
自然の中に帰りたい、お墓を立てるにはデメリットが多すぎると思ってる方に、樹木葬はベストな選択です。
一般墓に比べて費用は抑えられますし、後継者不在でも安心できますから。
ただし、樹木葬にも欠点やトラブルがありますから、良くお読みになってくださいね
- 樹木葬に潜む危険性やトラブルの実態を理解できる
- 樹木葬を選ぶ際の後悔や失敗を防ぐポイントを学べる
- 合祀されない樹木葬や公営樹木葬の選び方を知ることができる
- 樹木葬の法的リスクや適切な手続きについて理解できる
- 全国の公営の樹木葬がわかる
樹木葬は危険?実態を詳しく解説
- 樹木葬とは?
- 改葬から樹木葬への流れと手続き
- 樹木葬の種類!里山型や公園型など
- 5つのメリット
- 3つのデメリット
- 樹木葬の落とし穴
- 向いてる人
- 向いてない人
- 樹木葬をしている芸能人
樹木葬とは?
樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標(シンボル)とする埋葬方法です。
始まりは1999年、岩手県にある長倉山知勝院(祥雲寺の別院)です。現在は「樹木葬の里」として知られています。
今では、「自然の中で眠りたい、自然に還りたい」というコンセプトが多くの人に認められ、年々全国に広まっています。
日本での伝統的なお墓に比ると色々なメリットがあり、東京都などの都市部でも人気が高い供養方法です。
最近、自然に還れると人気になってきています
改葬から樹木葬への流れと手続き
改葬を伴う樹木葬への移行には、いくつかの法的・実務的手続きが必要です。
まず、現在の墓地から遺骨を移動するためには、「改葬許可証」が必要です。
改葬許可証の発行には、既存の墓地管理者から発行される「埋蔵証明書」と、樹木葬を行う霊園や寺院からの「受入証明書」が必要です。
改葬許可証が発行された後に、石材店にお願いして遺骨取り出し、墓石撤去をおこない、新しい樹木葬の場所に納骨します。
樹木葬の種類!里山型や公園型など
樹木葬には、ある場所によって、いくつかのタイプにわけられます。
- 里山型:自然の中の埋葬、費用は50~100万円
- 公園型:都市部のアクセス良好な場所、費用は5~80万円
- ガーデン型:庭園スタイル、美しい景観で10~100万円
また、供養方法によっても3つに分けられます。
- 個別型:個人単位で埋葬する方式
- 集合型:区画があるが共同利用
- 合祀型:複数の遺骨を一緒に埋葬
里山型、公園型、ガーデン型のそれぞれに、個別型と集合型、合祀型があるので、全部で9パターンあります。
それぞれの特徴と費用について見ていきます
里山型:50~100万円
里山型の樹木葬は、山の環境保全に繋がるというコンセプトで、里山の風景の中に遺骨を埋葬するタイプです。
近くに民家のない山の中のような、自然のままの環境に遺骨を埋めるため、自然と一体化した埋葬が可能です。
初期費用は50万~100万円程度ですが、管理費や埋葬手数料が別途かかる場合もあります。
メリットは、1柱に1本の樹木が植えられるケースが多いのと、自然を感じられるという点です。
デメリットは、樹木を選定しなかったり除草しない所もあります。また、アクセスが悪く、気軽には行けない場所にあるので、お墓参りは難しいかもしれません。
お墓というよりも山に埋めるというイメージです
公園型:5~80万円
公園型の樹木葬は、整備された公園のような環境に木や花を植え、芝生などを利用して埋葬を行うタイプです。
アクセスの良い場所に設けられることが多く、バリアフリーにも対応しているため、家族がお参りしやすい環境が整っています。
費用は5万~80万円程度で、整備された環境の分、里山型よりも管理費がかかる場合があります。
メリットは、景観が美しく、都市部の方にとってはアクセスが容易でとてもお墓参りしやすい環境です。
デメリットは、都会の中にあるために、自然との一体感を感じられないことです。
一番多いタイプの樹木葬です
ガーデン型:10~100万円
ガーデン型は公園型と似ていますが、シンボルツリーがない代わりに草花を植えることが特徴です。
一般的には小さな庭園のような環境に整備されており、見た目も美しいことから選ばれることが多いです。
メリットは、美しい庭のようになってる点です。
デメリットは、ちょっと費用が高いのと、墓石が必要なところもあるので注意が必要だという点です。
イングリッシュガーデンみたいにきれいでうs
個別型:50~100万円
個別型の樹木葬は、家族や個人ごとに1本の樹木の下に遺骨を埋葬するタイプです。
ただし、公園型や里山型にはほとんどなく、1本の樹木の下に1人の遺骨を埋葬する個別型は、ほとんど里山型です。
費用は50万~100万円程度で、管理費も必要なところがあります。
メリットは個別にお墓を持つのと同じ感覚があり、家族や親戚の反対を受けにくいことです。
デメリットは、費用が高価になるので複数人には向いてないことと、アクセスが非常に悪い場所にある樹木葬が多いことです。
集合型:20~50万円
集合型の樹木葬は、複数の遺骨を1本のシンボルツリーの下に埋葬する形式ですが、個別に区画が設けられています。
骨壺や専用の容器で埋葬されてたり、コンクリートでカロート(遺骨を入れる場所)が作られてることが多く、他人の遺骨と混ざらないように管理されます。
費用は20万~50万円程度で、他の人と共同ではありますが、納骨された場所を確認できます。
メリットは、比較的安価なことと、シンボルツリーがあるので手を合わせやすいことです。
デメリットは、契約期間が終われば合葬されるところが多いです。
このタイプの樹木葬がいちばん多いです
合祀型:5~20万円
合祀型の樹木葬は、複数の遺骨を一つの大きな区画に混ぜて埋葬する形式で、最も費用が抑えられるタイプです。
しかし、埋葬された遺骨の場所を特定できないため、個別の墓を持つ感覚とは若干異なります。
費用は5万~20万円程度で、管理費も不要のところがほとんどです。
メリットは費用が安いことと、アクセスしやすい場所にあるケースが多いことです。
デメリットは後から遺骨を取り出せないことと、他の人と一緒になるというイメージをどう思うか?です。
合祀型を樹林型、集合型を樹木型と呼ぶ場所もあり、イメージはこんな感じです。
個別型の里山型と公園型のメリット・デメリット
里山型で個別型は、一人に1本ずつの樹木が植えられますが、山奥にあるので行きにくいです。
公園型の個別型はアクセスはとても良く、他の人と一緒には埋葬されませんが、みんなの樹木(シンボル)になってしまいます。
一長一短ありますね
5つのメリット
樹木葬のメリットは、大きく分けて5つあります。
- お墓を継ぐ人が要らない
- 宗教・宗旨・宗派を問わない所が多い
- 景観が良い
- 経済的負担の軽減
- 自然に還る埋葬法の魅力
お墓を継ぐ人が要らない
樹木葬の大きなメリットの一つは、後継者不要です。
樹木葬では永代供養が一般的で、霊園や寺院が継続的に遺骨の管理と供養を行うので、お墓を継ぐ人がいなくても安心して任せられます。
このため、後継者がいない、または遠方に住んでいるために頻繁に墓参りや管理ができない方にとって、樹木葬は非常に魅力で安心材料です。
宗教・宗旨・宗派を問わない所が多い
樹木葬は、宗教・宗旨・宗派を問わず受け入れられる場合が多いです。
従来の墓地では、特定の宗教や宗派に属していなければ受け入れられない場合がありましたが、樹木葬は宗教的な縛りが少ない霊園が多いです。
これにより、異なる宗教を信仰する家族や、無宗教の方でも安心して利用できます。
景観が良い
樹木葬は、その美しい景観が魅力の一つです。
墓石の代わりに樹木や草花が墓標となり、自然の中に溶け込む形で埋葬されます。
そのため、従来の墓地に比べて、訪れる人々に癒しと安らぎを与える環境が整えられています。
四季折々の風景を楽しめるように設計されてます
経済的負担の軽減
樹木葬は、従来の墓石墓地に比べて費用がかなり抑えられます。
一般的な墓地は、土地の購入費用、墓石の設置費用、年間の管理費などで100万円以上必要ですが、樹木葬では大幅に軽減されます。
樹木葬に必要な費用は施設使用料(区画費用)で、年間管理料はいらないところが多いです。
たとえば、公営の都立多磨霊園では9.1万円で埋葬できます。
合祀型の樹木葬は、民間霊園やお寺でも10万円くらいからあります
自然に還る埋葬法の魅力
樹木葬の最大の魅力は、自然に還ることができる点です。
墓石の中のせまい空間ではなく、木々や花々に囲まれた自然の中で永眠できるという点が、多くの人にとって魅力的です。
自然環境を大切にする価値観が広がる中で、環境負荷の少ない樹木葬は、持続可能な社会の一環として支持されています。
3つのデメリット
樹木葬のデメリットは、大きく分けて3つあります。
- 伝統的な墓参りとの違い
- 夫婦でも埋葬場所がバラバラ
- 埋葬される人数に制限あり
伝統的な墓参りとの違い
樹木葬は墓石がないため、具体的な場所に訪れる感覚が希薄になります。
伝統的なお墓参りを重視する方には、馴染みにくいかもしれません。
違和感を持つ方向けに、手を合わせる対象となる位牌とか仏壇を用意したほうが良いです。
夫婦でも埋葬場所がバラバラ
実は、樹木葬では、個別型で2人以上埋葬可能じゃないと、夫婦でも同じ場所に埋葬できません。
個別型でも一人用は申込順に埋葬されますし、合祀型では他の遺骨と一緒に埋葬されます。
もしも夫婦で同じ場所で永眠したいという希望があるときには、それが可能な樹木葬を選ぶ必要があります。
夫婦でバラバラだと、お墓参りする人も大変です
埋葬される人数に制限あり
樹木葬には、埋葬人数に制限があります。
多くの樹木葬は、契約時に決められた人数分しか埋葬できません。後から家族を追加できないんです。
5人家族なのに2人用を選んでしまうと、埋葬場所がバラバラになります。
家族全員で同じ場所に埋葬されたいと希望する場合は、事前に十分な確認が必要です。
参考:樹木葬の失敗例
樹木葬の落とし穴
樹木葬は自然に還るがコンセプトで、多くの人が「自然に還れるんだ」と思っていますが、そこに落とし穴があります。
実は、人間の遺骨は火葬されると表面がセラミック状になり、とても硬くなります。
その硬さは40~50年じゃ到底壊れないほどの硬さで、100年たってもそのままです。
なので、自然に還れるのは500年とか1,000年くらいの遠い未来になります。
樹木葬にしたからと言って、そう簡単に自然に還れるとは思わないほうが良いです
向いてる人
樹木葬に向いてるのは、次のような方です。
- お墓の跡継ぎとして身内や親族がいない方
- 自然を感じながら眠りたい方
- コストをなるべく抑えたい方
- 無宗教の方
お墓の跡継ぎとして身内や親族がいない方
樹木葬は、身内や親族が少ない、または跡継ぎがいない方に非常に適しています。
従来のお墓は、世代を超えて管理し続ける必要があり、維持費や手入れをする人がいなければ、荒れ果ててしまうことがあります。
しかし、樹木葬は基本的に永代供養がセットになっていることが多く、遺族がいなくても管理が行き届いています。
自然を感じながら眠りたい方
自然に囲まれて静かに眠りたいという願いを持つ方には、樹木葬が理想的な選択です。
墓石の代わりに樹木や花々が墓標となり、四季折々の自然の美しさを感じながら安らかに眠ることができます。
この環境は、自然との一体感を大切にする人々に非常に人気があります。
コストをなるべく抑えたい方
樹木葬は、従来のお墓に比べて費用を抑えたい方にも適しています。
墓石や広い区画を必要としないため、初期費用や維持費が低く抑えられます。
特に、近年の土地価格の高騰や墓石の価格上昇を考えると、コストを抑えた埋葬方法として樹木葬は非常に魅力的です。
さらに、樹木葬は一度契約すればその後の追加費用がないことが多く、長期的に見ても経済的な負担が少ないです。
無宗教の方
樹木葬は、宗教や宗派を問わないことが多いため、無宗教の方や異なる宗教を信仰する家族でも一緒に入れます。
これにより、宗教に縛られず、自由に埋葬場所を選べるというメリットがあります。
この宗教や宗派の自由度は、現代の多様化する社会において非常に魅力的です。
同じ宗派の人と結婚する人のほうが少ないですね
宗教的なしがらみを避けたい方には、樹木葬は最適な選択肢と言えるでしょう。
向いていない人
樹木葬は、自然との一体感や経済的なメリットから多くの人に選ばれています。
ですが、全ての人に向いているわけではありません。樹木葬に向いてない人もいます。
- 伝統的な墓参りや墓石にこだわる人
- お墓の継承を重視する人
- 親族や家族の理解が得られない人
- 特定の宗教的儀式を重んじる人
伝統的な墓参りや墓石にこだわる人
樹木葬は、墓石を持たず、自然の中で眠るスタイルの埋葬方法です。
このため、伝統的な行事を行ったり、墓石をしっかり見ながら手を合わせたい人は、樹木葬は避けたほうが良いです。
墓石が持つ象徴的な価値や、家族の絆を具現化する場としてのお墓の存在が必要な方には、樹木葬は物足りないはずです。
お墓の継承を重視する人
お墓を家族で代々受け継ぎ、後世に伝えたいと考える人にとっても、樹木葬は不向きです。
樹木葬は永代供養として運営されることが多く、一度埋葬されるとそこで完了です。
このため、家族の墓を守り続けたい、または子孫にお墓を継がせたいと考える人には、従来型の墓地や霊園が適しているでしょう。
先祖代々の墓を子供にも守っていってもらいたい・・・っていう人は無理です
親族や家族の理解が得られない人
樹木葬は比較的新しい埋葬方法ですので、高齢者の中にはその形式に対して抵抗感を持つ人が少なくありません。
親族や家族が伝統的な墓石にこだわる場合、樹木葬を選択すると反対にあう可能性があります。
家族の同意を得ることが難しい場合、将来的にトラブルが生じるリスクが高まります。。
特定の宗教的儀式を重んじる人
特定の宗教儀式や伝統的な埋葬方法にこだわる人にとっては、向いてないです。
宗教によってはその宗教における儀式や作法が必要ですし、樹木葬ではそれに対応した埋葬が難しいです。
また、宗教的な教義や慣習に従って墓参りや供養を行いたいと考える人にとっても、樹木葬はその要件を満たせません。
樹木葬をしている芸能人
芸能人の中で樹木葬をしている方はこちらです。
- 立花隆氏(ジャーナリスト、評論家)
- 市原悦子氏(俳優)
他にも発表されていないだけで、樹木葬を選ばれてる芸能人の方はいらっしゃるかもしれません。
今後、普通の選択肢として、樹木葬をされる芸能人の方も増えていかれるはずです。
樹木葬に潜む危険性。後悔しないためにするべきこと
- 法的リスク
- 環境リスク
- 後悔しない費用とサービスの透明性を確認
- 樹木葬の費用と他の供養方法との比較
- 契約内容の確認
- 改葬や返骨は不可
- 成仏できない?親族の理解不足
- 実際のトラブル・失敗実例
- トラブルを事前に対策するには?
- 全国の公営の樹木葬
- 樹木葬と永代供養の違い
法的リスク
日本における埋葬法の概要
日本における埋葬には、厳格な法的規制が存在します。
埋葬が許可されるのは、地方自治体によって許可された墓地に限られます。
この法律は、公共の安全と衛生を確保するために制定されており、樹木葬もこれに従う必要があります。
許可を得ていない樹木葬のリスク
許可を得ていない場所で樹木葬を行うのはダメで、たとえ私有地でも違法です。
樹木葬を行ってるお寺や霊園では、あらかじめ自治体に申請を出して許可を得てるので、その場所で樹木葬を行えるわけです。
ただし、
樹木葬の正しい手続き方法
樹木葬を行う際には、適切な手続きを踏むことが重要です。
葬儀から納骨の際の樹木葬は、葬儀会社などに手続きを確認しましょう。
改葬の場合は、改葬許可申請書に樹木葬を行う旨を書き、樹木葬運営者からもらった受入証明書といっしょに提出して、改葬許可を取ります。
まずは樹木葬を行ってくれるお寺や霊園に、手続きを確認しましょう。
環境リスク
見た目とイメージとのギャップ
樹木葬というと自然豊かな場所に眠るというイメージがありますが、環境がまったく違うケースもあります。
とくに、都市部の樹木葬では、お寺や公園の敷地の一部に1本の木があって、そのまわり4畳半くらいに埋葬されるケースもあります。
それを見ると、予想以上にあまりにも貧素で悲しくなってしまう方もいらっしゃいます。
四季折々の変化による墓地の印象の変動
樹木葬は自然の中で行われるため、四季折々の変化によって墓地の印象が大きく変わることがあります。
これは自然の魅力でもありますが、季節によっては墓地が荒れた印象になるときもあります。
例えば、春や夏には緑が豊かで美しい景観が広がりますが、秋や冬には葉が落ち、殺風景な印象になることがあります。
このため、季節による変化をあらかじめ理解しておくことが重要です。
1年間かけて、何度も行って調べるのがおすすめです
メンテナンス不足による景観悪化のリスク
樹木葬では、霊園や管理者が適切にメンテナンスを行わないと、景観が大きく損なわれるリスクがあります。
特に、草木の手入れや樹木の健康管理が怠られると、墓地全体が荒れ果てた印象を与えることになります。
これにより、訪れる人々に不快感を与え、故人を偲ぶ場としての価値が損なわれる可能性があります。
このような問題を避けるためには、事前に何度か霊園を訪れるのが大切です。
お盆とかお彼岸のようなあまり人が行かないときに行くのがコツです
後悔しない費用とサービスの透明性を確認
樹木葬業者の選び方と注意点
樹木葬を選ぶ際には、業者の信頼性や提供されるサービスの透明性が非常に重要です。
特に、費用の内訳や追加料金の有無については、契約前にしっかりと確認する必要があります。
業者によっては、契約後に予期しない追加費用を請求されることがあるため、注意が必要です。
そうならないためには、実績や口コミを確認しましょう。また、事前に見積もりを取り、費用の内訳を細かく確認しましょう。
樹木葬の費用と他の供養方法との比較
樹木葬は、他の供養方法に比べて費用が抑えられることが一般的です。
例えば、樹木葬の費用は10万円~100万円程度が相場とされます。
その他の供養方法の料金の目安相場はこちらです。
- 一般墓 200万円~
- 永代供養墓 50~200万円
- 納骨堂 50~150万円
- 合祀墓 3万円~
- 散骨 5万円~
樹木葬は、個別型(骨壺単位で管理)と合祀型(複数の遺骨をまとめて埋葬)で費用が異なり、合祀型はより安価です。
こうした選択肢を比較し、自分や家族にとって最適な樹木葬を選ぶことが重要です。
契約内容の確認
契約する前にはしっかりと内容を確認しましょう。
- 事前見学の重要性
- 現地見学で確認すべきポイント
- オプション費用や契約条件の見直し
- 永代供養かどうか?
- ペット共同埋葬の可否
事前見学の重要性
樹木葬を選ぶ際には、事前に現地を見学することが非常に重要です。
現地を見学すると、パンフレットやインターネット上の情報だけではわからない、実際の雰囲気や管理状況を確認できます。
現地見学では、霊園の全体的な環境や、樹木の健康状態、スタッフの対応などをチェックします。
また、四季折々の景観がどのように変わるかを想像しながら見学することも大切です。
現地見学で確認すべきポイント
現地見学では、いくつかの重要なポイントを確認する必要があります。
まず、樹木葬地の全体的な環境や雰囲気をチェックします。特に、樹木や草花の健康状態、霊園の清潔さ、アクセスの良さなどは、墓地選びにおいて重要な要素です。
次に、管理体制についても確認しましょう。
霊園のスタッフがどのようにメンテナンスを行っているか、定期的な手入れが行われているかを尋ねることが大切です。
また、樹木が枯れてしまった場合の対応や、台風などの自然災害が発生した際の対策についても確認しておくと安心です。
現地見学での確認作業は、トラブルを未然に防ぐために非常に有効です。
オプション費用や契約条件の見直し
契約前には、オプション費用や契約条件をしっかりと見直すことが重要です。
特に、契約後に追加費用が発生する場合があるため、契約時にすべての費用が明示されているかを確認する必要があります。
多くの樹木葬では、石碑や銘板の設置、特別なメンテナンスサービスなどがオプションとして提供されています。
これらのオプションが契約内容に含まれているかどうかを確認し、不要なものを削除する必要があります。
永代供養かどうか?
樹木葬を選ぶ際に、永代供養が含まれているかどうかの確認は非常に重要です。
永代供養とは、霊園や寺院が永続的に遺骨を管理し、供養してくれるサービスのことです。
永代供養が含まれている場合、承継者がいなくなった後もお寺や霊園が責任を持って遺骨を管理してくれます。
一方、永代供養が含まれていない場合、毎年管理料が発生したり、将来的に遺骨の管理が不明確になります。
ペット共同埋葬の可否
ペットと一緒に入れる樹木葬も増えてきています。
ペットを家族の一員と考える人にとって、ペットとの共同埋葬が可能かどうかはとても大きな問題です。
契約前に、ペットとの共同埋葬が可能かどうか、またそのために追加費用が発生するかどうかを確認することが重要です。
契約する際に確認すべき5つのポイント
樹木葬を契約する際の5つのポイントをまとめます。
- 管理期間: 樹木葬が永代供養の場合でも、実際には契約期間が設定されていることがあります。契約期間終了後の対応を確認することが重要です。
- 供養形態: 個別型や合祀型など、どのような形で遺骨が扱われるのかを確認しましょう。後から変更できない場合も多いため、慎重な判断が必要です。
- 費用: 初期費用だけでなく、維持費や管理費が別途必要かどうかを明確にすること。
- 改葬の可否: 将来的に別の墓地に移す可能性がある場合、改葬が可能かどうかを確認しておきましょう。
- 運営元の信頼性: 運営者の実績や評判を調査し、安定した管理体制があるかを確認すること。
これらをしっかり確認することで、安心して樹木葬を選択することができます。
改葬や返骨は不可
樹木葬では、遺骨が埋葬された後、遺骨を後から取り出すことは不可能です。
樹木葬の目的の1つが「自然に還る」なので、骨壺から出して骨袋に入れて埋葬するからです。
たとえ骨壺で埋葬されていたとしても、掘り返すのはとても難しいです。
なので、二度と掘り返せないというのをしっかり納得してから、樹木葬を行う必要があります。
やり直せないので、時間をかけてゆっくりと相談しましょう
成仏できない?親族の理解不足
樹木葬は比較的新しい埋葬方法であるため、親族がその形式や考え方を十分に理解していない場合があります。
伝統的な墓石に対する強いこだわりを持ってたり、二度と掘り返せないのを聞いていたとしても理解してないんです。
いざ法事になったり、誰かが亡くなったときには、親戚間で大きなトラブルになります。
成仏できないという誤解
親族で一番大きな問題は、樹木葬がどういうものなのか?理解できていないことです。
お墓がないと、どうしても成仏できないんじゃないか?とか、なぜ墓石がないの?、ずっとってどういうこと?といろいろな疑問がでてくるはずです。
特に高齢者の場合、お墓というイメージが固まってるので、樹木の下に墓石があると思われがちです。
樹木葬に対する親族の反対とその対策
このような反対を和らげるためには、樹木葬のメリットや現代のライフスタイルに適した点のしっかりとした説明が必要です。
- お寺や霊園がずっと供養してくれる
- 遺族には負担はずっとかからない
- 誰もいなくなっても供養は続く
- 自然に還るので安心
- 埋葬地にいけば、会える
こういった説明とともに、何度も現地を見学し、環境の美しさや管理の行き届いた状況を見てもらうのも必要です。
トラブルを避けるための事前調整
親族間のトラブルを避けるためには、樹木葬を選ぶ前に、親族全員との十分な話し合いが重要です。
この事前調整で、後から発生する可能性のある感情的な対立や誤解を防げます。
具体的には、樹木葬のメリットやデメリットを正確に伝え、なぜこの埋葬方法を選んだのか、その背景や理由を説明しましょう。
繰り返しますが、親族全員に何度か現地を見学してもらい、実際にどのような場所なのかを確認してもらうのが大切です。
アクセスとメンテナンス状況の確認
もう一つ大切なものに、立地の選定があります。
アクセスの良さとメンテナンスの状況を事前に確認し、高齢者の親族でも気軽にお墓参りできるのを認知させることが不可欠です。
大切なのは親族の誰しもが苦労せずに行ける距離なのかどうかと、車椅子でどこまで行けるかなどのバリアフリーです。
誰しもいずれ歩くのがむずかしくなりますので、なるべく行きやすい場所にある樹木葬を選ぶのが大切です。
親族の同意を得るのが成功する鍵
親族の同意を得ることは、樹木葬を成功させる鍵です。
最初に、樹木葬を選びたい理由を明確にし、家族にしっかり伝えましょう。
例えば、費用面でのメリットや自然環境への配慮を強調すると共感を得やすくなります。
次に、具体的な事例や何度も現地視察をすることも活用するのが効果的です。
実際の樹木葬霊園を訪れることで、家族にイメージを共有し、納得感を高めることができます。
さらに、家族の意見を積極的に取り入れる姿勢を示すことで、柔軟な対話が可能になります。
実際のトラブル・失敗事例
ここでは、実際におきたトラブルの事例を紹介します。
全員が入り切らない!
ある家族は、当初、樹木葬に家族全員を埋葬できると思って契約を結びました。しかし、後から実際に埋葬できる人数に制限があることがわかり、困惑しました。
SNSでも「後から家族が増えたので追加で埋葬したいと霊園に相談したが、契約時の人数制限があり、追加の埋葬ができなかった」という声が多く寄せられています。
特に、契約時に埋葬する人数をはっきりと確認してなかったことが原因で、後からトラブルになるケースが多いです。
結果として、追加の埋葬を別の場所に行わなければならず、家族が離れ離れに埋葬されることになったというエピソードも見られます。
先祖代々の墓を移すのは向いてないかも?
どこに埋葬されてるのかわからない!
合祀型樹木葬を選んだある家族は、費用を抑えられることが魅力的だと感じて契約しました。しかし、いざ納骨が終わった後に、「実際にどこに遺骨が埋められたのかがわからない」という問題に直面しました。
他の口コミでも、次のような声が寄せられています。
「お墓参りに行っても、具体的にどこに手を合わせればよいのかわからず、遺骨がどこにあるのかを想像しながら参るしかなかった」
特に故人を偲ぶ場所が特定できないことに対する不安や不満が語られ、「もう少し高くても個別型にしておけばよかった」という後悔の声もあります。
樹木や山に向かって手を合わせる感じです
ペットとと一緒は無理?
あるペット愛好家の夫婦は、愛犬と一緒に埋葬されることを希望して、ペットと共に埋葬できる樹木葬を探していました。口コミで調べたところ、多くの霊園ではペットの埋葬が許可されていないことが判明し、夫婦はがっかりしました。
他にも、「ペットと一緒に眠りたいと思っていたが、契約後にペットの埋葬ができないことがわかり、別の霊園を探す羽目になった」という不満の声が見受けられます。
また、「ペットも家族の一員として一緒に埋葬したいが、それを許可している霊園が少なく、選択肢が限られている」といった声も多く、ペットと共に永眠するための選択肢の少なさに対する課題が浮き彫りになっています。
公営霊園でペットと一緒には無理です
別な場所に移すのはもう無理?
ある家族は、将来的に故人の遺骨を別の場所に移す可能性を考えつつ、樹木葬を選びました。しかし、後から樹木葬の形式によっては改葬が極めて難しいことを知り、非常に困惑しました。
他にも、次のような体験談が寄せられています。
「合祀型の樹木葬では遺骨が他の遺骨と混ざり合ってしまい、改葬ができないと1年後に知った」
「3年後に家族の事情が変わり、新しい墓地に移したいとお願いしたが、遺骨が取り出せないと説明されてショックを受けた」
このような状況は、契約前に十分な情報を得ていなかったことが原因となることが多いです。
というか、説明されたはずなのですが、忘れてしまってたり後から後悔する人もいます。
樹木葬は永遠です
トラブルを事前に対策するには?
見てきてもらったように、樹木葬に関連するトラブルは多岐にわたり、適切な事前準備が必要です。
そのためには、運営元の信頼性を確認するために、現地視察や過去の利用者の口コミを調べたり、親族全員が納得した上で決定することが重要です。
また、契約時の不明瞭な条件が原因の場合もあるので、契約書の詳細を確認し、不明点は事前に業者に質問することが欠かせません。
こうしたリスクを避けるためには、樹木葬の基本情報や契約のポイントをしっかり理解した上で、信頼できる業者を選ぶことが最善の対策となります。
最後におすすめの代行業者を紹介します
公営の樹木葬
かなり件数は少ないですが、公営霊園にも樹木葬ができる場所があります。
- 仙台市営仙台市葛岡墓園(宮城県)
- 稲城・府中メモリアルパーク(東京)
- 横浜市営日野こもれび納骨堂(神奈川県)
- 横浜市営メモリアルグリーン(神奈川県)
- さいたま市栄霊園思い出の里(埼玉県)
- 浦安市営浦安墓地公園(千葉県)
- 千葉市営平和公園墓地(千葉県)
- 長久手市卯塚墓園(愛知県)
- 袋井市夢の丘墓園(静岡県)
- メモリアルパークののいち(石川県)
- 大阪市設瓜破霊園(大阪府)
- 京都市営深草墓地(京都府)
樹木葬と永代供養の違い
樹木葬と永代供養がごちゃになっていて、あまりわかってない方もいらっしゃいます。
樹木葬と永代供養はまったく別の考え方で、樹木葬はお墓の種類で、永代供養は供養方法です。
永代供養はお寺や霊園が、遺族に代わって遺骨を管理・供養してくれる供養方法です。
樹木葬は、いろいろある永代供養墓の中の一種です。樹木の下に埋葬されて、その樹木をシンボルとして永代供養していってもらえるものです。
おすすめの代行業者3選
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永代供養、離檀代行・行政手続き、魂抜き・閉眼供養、散骨など
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引用元:イオンのお葬式
日本全国で有名な大手企業「イオン」が提供するサービスです。
基本的なサービスがワンセットになっています。
- 行政手続き
- お骨の取り出し
- 墓石の解体・処分
- 墓地を更地に戻す
- お骨の受け渡し
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すべてをワンセット「ミキワの墓じまい」
引用元:信頼のお墓のミキワ
面倒な手続きは一切不要で、お墓の解体・処分から行政手続きまでワンストップで代行してもらえます。
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- 行政手続き代行
- ご遺骨の取り出し
- 墓石の解体・処分
- 墓所の変換
行政手続きだけでもお願いできます。38,500円~(税込み)です。
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まとめ:樹木葬の危険を回避する方法
この記事のまとめです。
- 樹木葬は墓石がないため、具体的な場所に訪れる感覚が希薄になる
- 夫婦でも同じ場所に埋葬できない場合がある
- 埋葬人数に制限があり、後から家族を追加できないことが多い
- 法的に許可されていない場所での樹木葬は違法である
- 自然環境が想像と異なり、期待外れになることがある
- 四季による景観の変化が激しく、冬などは殺風景になる
- 管理が不十分だと、墓地全体が荒れ果てるリスクがある
- 樹木葬は改葬が困難で、遺骨を後から取り出せない
- ペットとの共同埋葬ができない霊園が多い
- 樹木葬には宗教的儀式に対応できない場合がある
- 合祀型では、具体的な遺骨の場所が不明になる
- 永代供養であっても、管理状況によってはトラブルが発生する
- 親族や家族が樹木葬に反対し、トラブルになることがある
- 都市部の樹木葬は、自然豊かなイメージとは異なることがある
- 墓地のメンテナンスが不十分だと、景観が悪化するリスクがある
- 業者選びを間違えると、追加費用が発生することがある
- 見た目が貧相だと感じる場合があり、イメージと現実のギャップが生じる
- 樹木葬は、伝統的な墓参りを重視する人には不向きである
最後まで読んでいただきありがとうございました!
厚労省:墓地、埋葬等に関する法律の概要