「墓じまいしないとどうなる?」
「墓じまいしないといけないの?」
「墓じまいせざるをえない・・・」
墓じまいをしないとどうなるのか、悩んでる方のお悩みにお答えします。
お墓を守る人がいない、田舎のお墓を放置するわけにもいかない、お金がない、将来的に後悔したくない・・・って悩んでませんか?
費用が高すぎる、墓じまいをしなくても大丈夫なのか、不幸になってしまうのではと考える方も多いです。
しかし、これらの問題を無視して放置しておくと、無縁墓化や法的措置といった重大なリスクや子孫たちに迷惑をかける結果になります。
そこで、墓じまいをしないとどうなるか、墓じまいをした方が良い人、しなくても大丈夫なケースなどを詳しく紹介します。
墓じまいに対する悩みを解消し、あなたの肩の荷を下ろせるようサポートします
参考:墓じまいのやり方
- 墓じまいをしないと発生する無縁墓や法的リスク
- 墓じまいをしない場合の経済的負担や親族間のトラブル
- 田舎のお墓を放置した場合の影響や墓じまいの重要性
- 墓じまいをするかどうかの判断基準や必要な対策
墓じまいしないとどうなる?
墓じまいをしないと次のようなリスクを背負ってしまいます。
- お墓を継ぐ人がいなくなったらどうなるの?
- 放置したときの法律的な処置は?
- 無視すると罰則の可能性あり?
- 経済的負担の増加
- 親族間でトラブルに発展?
- 墓地が荒れ果てる
- いつまでも後悔が続く
お墓を継ぐ人がいなくなったらどうなるの?
お墓を継ぐ人がいないけど、そのまま放置して墓じまいしなければ、お墓はかならず無縁墓になります。
継ぐ人がいないので当たり前です。
無縁墓とは、継承者や継承者の縁故者がいないために放置されてるお墓です。
お寺や公営霊園、民間霊園の無縁墓の対応は、次の通りです。
- 無縁墓に、申し出るべき旨の立て札を立てる
- 官報に掲載する
- 1年以内に申し出が無い
- 墓石の撤去、更地化
墓石が撤去された場合、通常、遺骨は合祀されます。。
合祀されるタイミングは、霊園やお寺の規約に書かれています。
取り決めがないときには、7年から20年と考えられます。(民法の規程より)
7年もそのままにしておかないといけないなんて、かなり迷惑です
放置したときの法律的な処置は?
墓じまいをしないまま放置しても、法律的な処置はないです。
ただし、「墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年施行)第3条」の改正により、一定の手順を踏んで無縁墓と認められたら、墓地管理者によって強制撤去されます。
無縁墓だと思われるお墓の改葬手順
- 使用者に申し出る旨を官報に掲載
- 無縁墓の見やすい場所に立て札を1年立てる
1年間経過しても該当者が申し出ない場合、墓地と立て札の写真や位置図などの書類を提出すれば無縁墓と認められて、墓地管理者が使用者の承諾なしに強制撤去できます。
厚労省から全国の改葬件数が報告されています。
2013年から2022年の統計ですが、全国では毎年4,000件弱の無縁墓改葬が行われています。
改葬に必要な金額を1件10万円とすると、総額で4億円位になります。公営墓地なのですべて税金です。
お寺や民間霊園でも当然無縁墓の改葬が行われていますので、お墓の放置は迷惑としか言えません。
無視すると罰則の可能性あり?
墓じまいを無視して放置しても、法律的な罰則はありません。
ただし、1999年の法改正により、墓地管理者には放置されたお墓を撤去する権限が与えられているので、訴えられるケースがあります。
墓地監理者が費用を請求するのは、民法などで認められています。
例えば、ある墓地で10年間の管理費の滞納があり、最終的に法律的な処置が取られお墓が撤去された際、撤去費用と滞納管理費、慰謝料が請求されました。
このようなトラブルを避けるためにも、墓じまいを早めに検討し、必要な手続きを進めるのが賢明です。
これから訴訟になるケースが増えていくかもしれません
何年放置したら撤去される?
では、お墓を何年放置したら撤去されるのでしょうか?
それは、墓地管理者の種類によります。
- お寺や霊園 官報に掲載して立て札を立ててから1年
- 公営霊園、公営墓地 官報に掲載して立て札を立ててから1年
- 共同墓地 撤去される可能性もある
- 個人墓地 撤去されない
墓地管理者がしっかりしているところは、官報に掲載して、立て札を立てた後に1年経過しても名乗り出ない場合は撤去されます。
村の共同墓地などは墓地管理者が明確に決まってない場合が多いので、無縁墓になったとしても、そのまま放置される可能性が大きいです。
個人墓地の場合は、その土地が売買されない限り、そのまま残ります。
人里離れた山奥にある墓地の場合、そのままになる可能性が非常に高いです
経済的負担の増加
墓じまいをしないまま放置すると、経済的な負担が増加するリスクが高まります。
特に、長期間の管理費滞納や強制撤去に伴う撤去費用の請求は、遺族にとって大きな経済的負担となります。
管理費は1年で数千円のところが多いのですが、溜めてしまうとその何倍にもなって請求されてしまいます。
不要な費用の発生を防ぐためにも、供養方法を見直すのが重要です。
親族間でトラブルに発展?
墓じまいをする?しない?で、親族間のトラブルが発生するケースもあります。
- 承継者がいないから墓じまいしたい
- 承継者がいなくても墓守りをしろ
- お墓を継ぎたくないから墓じまいする
- お墓を継ぐのは嫌だけどないと困る
- ご先祖様に申し訳が立たない
関係する親族や家族が10人いたら、10通りの意見があるはずです。
ただし、祭祀承継者はお墓を守ると同時に、祭祀承継者だけがお墓に対する決定権を持っています。
親族からいろいろいわれても、お墓をどうするのか祭祀承継者が意思決定しなければいけません。
祭祀承継者は、祖先の祭祀を主宰し、系譜、祭具及び墳墓等の祭祀財産を承継します。
民法897条により、祭祀承継者について定められています。
かつては本家の長男でしたが、この法律により誰でも祭祀承継者になれるようになっています。
祭祀承継者に後継者がいない場合、墓じまいを検討するか、新たな祭祀承継者を選ぶ必要があります。
かつては本家の長男だけが継いでいましたが、今では誰でも継げるようになってきました
墓地が荒れ果てる
共同墓地や個人墓地で、墓じまいをしないまま放置されたお墓は、時間とともに荒れ果ててしまいます。
荒れたお墓は景観を損ねるだけでなく、他の墓地利用者や管理者に迷惑をかけることになります。
放置されたお墓は雑草が生い茂り、墓石が崩れ荒廃が進み、墓地全体の雰囲気を損なう原因になります。
そういったお墓は迷惑そのものですが、お墓を放置してしまった人だけが恨まれるだけでなく、先祖代々の人が恨まれる結果になります。
「あそこの家のお墓、迷惑!」みたいな感じです
いつまでも後悔が続く
墓じまいをしないで放置すると、将来的に深い後悔が続くことがあります。
行動しなかった後悔は、行動した後悔よりもはるかに大きくなる可能性があります。
あの時墓じまいしておけばよかった・・と思って、心の中で長く悔やにながら生活していくのはとても苦しいものです。
現状のままずっとお墓を守って行ってもらうのが一番いいのですが、それが難しいと感じてるなら、早めに検討して適切な対応をするのが大切です。
年を取るにつれ、体が動かなくなっていくのは誰しも同じです
墓じまいしないとどうなる?したほうが良い人としなくても良い人
一般的に墓じまいを検討すべき人は、次のようなケースに該当する方です。
- お墓を守る人がいない時は墓じまいするべき
- 遠方の田舎にお墓がある人は放置しがち
- 経済的負担を減らしたい人はやった方が良い
- 身体的にお墓の維持が難しい人はした方が良い
- お寺と関係を絶ちたい人は是非!
- 田舎の墓を放置できないと考えてる人は進めるべき
- 墓じまいをしなくていい人は?
- 費用を払えない時は無理して進めない
- 費用の平均は?
- 墓じまいすると不幸になると言う親戚がいる人はまず説得
- 祭祀承継者じゃない場合の具体例~後悔しないために
- おすすめの代行業者3選
お墓を守る人がいない時は墓じまいするべき
次にお墓を守る人がいない場合、墓じまいしたほうが絶対に良いです。
将来的にお墓を管理する人がいないと無縁墓になり、多くの人に迷惑をかけるリスクが高まるからです。
少子高齢化や核家族化の影響で、お墓を継承する人が減少しているため、管理が困難になっている家庭が増えています。
100年後になったら、ひとりで3つも4つも持っていたり、墓地や墓石の概念がなくなってるかもしれません。
現在は、一般的に長男が祭祀承継者のなり、次男や三男、嫁に行った娘などは同じ墓には入りません。
それをやめて、ひとつのお墓に家族や親戚全員で入れば問題が解決すると思う人もいるはずです。
短期的な視点(10年とか20年)で見ると、良さそうに思えますが、その先を考えてみると、とんでもない結果になります。
ねずみ算ではないですが、3代、4代、5代先を考えてみてください。
ひとつのお墓に100人くらい入る計算になり、遺骨が入り切らなくなるのはもちろん、墓じまいもできなくなります。
なので、祭祀承継者はほとんど1人で、その配偶者や独身の家族だけが同じお墓に入るとされているわけです。
遠方の田舎にお墓がある人は放置しがち
お墓が遠方にある場合、墓じまいの検討がとても合理的です。
遠方のお墓は、定期的な管理や墓参りが難しく、何代か先には放置されるリスクが高まるからです。
このような場合、墓じまいというより、近くに新しい納骨先を用意する改葬という形がおすすめです。
お墓が遠方にある場合は、墓じまいを行い、管理しやすい場所に移すのが推奨されます。
お墓はある限り、「もう関係ない!」とは言えません
経済的負担を減らしたい人はやった方が良い
経済的負担を軽減したい人にとって、墓じまいは有効な手段です。
お寺や霊園の管理費は数千円ですが、それが永遠に続くとなるとちょっと考えてしまいます。
自分の代だけではなく、子孫の代までの将来的な負担を考慮する場合、墓じまいをして出費を断ち切れます。
お寺の場合、協賛金とか協力金などもありますし、お葬式や戒名なども関係してきます。
ずっと払い続けるのは・・・?
身体的にお墓の維持が難しい人はした方が良い
身体的な理由でお墓の維持が難しい人は、墓じまいを検討するべきです。
高齢や病気などでお墓自体に行けなくなると、お金だけ取られてる感覚になってしまうかもしれません。
特に歩けなくなって車椅子の生活になると、お墓の掃除や定期的な墓参り不可能な場合が多く、結果的にお墓が荒れ放題になる可能性があります。
アクセスが良くてバリアフリーな供養先に引っ越して、供養を続けてる方向で考えてみてはどうでしょうか。
遠いし、体は痛いし、毎年行く回数が減り続ける・・・
お寺と関係を絶ちたい人は是非!
「先代の住職には世話になったし、良くしてもらったけど・・・」
という感じで、お寺との関係を絶ちたいと考えている方も結構います。
そういう方に共通してるのは、「新しい住職はお金の話ばかり」という不満です。
人の性格は変わらないので、引っ越しを考えていったほうが精神的に良いのではないでしょうか。
檀家になってる限り、付き合いは続きます
田舎の墓を放置できないと考えてる人は進めるべき
田舎にあるお墓を放置することに抵抗を感じる場合、お墓の引っ越しを検討する方が適切です。
お墓に行くのがなかなか難しいときには、お墓の存在自体が苦痛の源になってしまいます。
だったら、近くに持ってきていつでも行けるようにするのはとても当たり前だと言えます。
いつでも行けるようにしてお墓の管理をしっかりしたほうが、ご先祖様も喜ぶに違いないです。
では、すぐには墓じまいしなくても良いケースを紹介します
墓じまいをしなくていい人は?
墓じまいをしなくても大丈夫な場合があります。
それは、後継者がしっかりといて、お墓をきっちり守っていくと言ってくれてる場合です。
お墓を守っていきたいという気持ちがある人がいれば、その人に任せるのがベストです。
たとえそれが長男とか直系の子孫じゃなくても大丈夫です。いとこや甥、姪、嫁いだ娘でも、祭祀承継者になれます。
費用を払えない時は無理して進めない
墓じまいの費用が高すぎるときは、墓じまいするかどうか悩みますよね。
そんなときにはあせらずに、情報を集めましょう。
東京や大阪には、1万円でできる永代供養の合祀墓があります。
時間をかけてゆっくりと探していけば、きっとあなたの条件にあった供養先や石材店、代行業者を見つけられるはずです。
一般的な費用の平均は?
一般的な費用の平均は、20~200万円くらいだと言われています。
内訳はこんな感じです。
- 行政手続き費用 数千円
- 閉眼供養、離檀料 3万円~
- 墓石撤去費用 約10万円/㎡
- 新しい供養先の費用 5万円~200万円
もちろん、地域や墓地の大きさ、墓地の立地条件などによって、金額は変わってきます。
墓じまいすると不幸になると言う親戚がいる人はまず説得
墓じまいをすると不幸だと言われたり、バチが当たると言ってくる親戚もいますが、全部迷信です。
そういったネガティブな話をしてくるのは、お墓のままで供養していきたいからです。
もしもそういう親戚がいたら、お墓の世話をその親戚に任せるために祭祀承継者になってもらいましょう。
遠くていけなくてお墓の世話ができなかったり、後継者がいなくなる方が、バチ当たりです。
墓じまいは、お墓を守っている祭祀承継者が1人で決めれます
祭祀承継者じゃない場合の具体例~後悔しないために
あなたが祭祀承継者でない場合、墓じまいに関する決定権はないので、悩む必要はありません。
もしも次の祭祀承継者になりそうだったら、初めに祭祀承継者にはならないと伝えておけば大丈夫です。
相談されたケースを紹介します。
ケース1 本家に子供がいない
- 本家 長男(60歳)夫婦、子供なし、お墓あり
- 分家 次男(相談者、55歳)夫婦、息子2人、お墓なし
- 分家 三男(50歳)夫婦、息子1人、お墓なし
- 本家に先祖代々の墓あり、あなたの両親と祖父母が入ってる
- あなたの亡くなった父親には弟がいてお墓がまだなく、存命
- あなたの亡くなった母親には兄がいてお墓を持ってる
相談者は次男で、本家の長男夫婦には子供がないのですが、お墓の話はまったくでていないということでした。
この次男さんは本家のお墓参りをしているものの、継ぐ気はなく、もしも長男さんが亡くなったときに自分に回ってくるのでは?と悩まれていました。
一般的な慣習で言えば、祭祀承継者の順番は、次の通りになります。
- 長男
- 長男妻
- 次男、次男妻
- 三男、三男妻
- 次男の子供
- 三男の子供
- 亡くなった父親の弟
地域によりますが、亡くなった父親の弟はもっと上かもしれません。
問題は、現在の祭祀承継者である長男が亡くなったら、誰かがあとを継がないといけない点です。
この場合、単純に墓じまいしたほうが良いとは言えません。
というのも、相談者の次男さんは祭祀承継者になるつもりはないですが、他の誰かが「お墓は守っていかないといけない」と思ってるかもしれないからです。
なので、全員に集まってもらってお墓をどうするか相談するのが解決策になります。
その場所で、「自分にはムリ」と次男さんは言えばいいだけです。
ケース2 義理の実家が遠い
- 実家 義理の両親(80代)だけ、お墓あり
- 分家 長男(55歳)、長男の妻(相談者、52歳)、娘2人、お墓なし
- 分家 次男(50歳)夫婦、息子1人、お墓なし
相談者は長男の妻で、義理の弟夫婦も義理の実家から遠いところに住んでる。
相談者は子どもたちが成人したら離婚しようと思っているが、まだ何も話していない。
相談者の夫が帰省したときに、相談なしにお墓を継ぐのをOKしてしまった。夫は何もしないので、管理をするのは相談者がやらざるをえなくなりそう。
腹が立ったけど、話すのが嫌でまだ何も言ってないけど、どうすれば良いのか悩んでる。
現在の祭祀承継者は義理の父親で、義理の父親と夫が話しをして勝手に祭祀承継者になるのを了承してしまったという件です。
基本的に祭祀承継者は1人なので、長男の妻である相談者は祭祀承継者ではないです。
なので、相談者は何も言われなければ、お墓の掃除だとか管理をやる必要はまったくないです。
また、相談せずに決めてしまったので、たとえ何か言われても「あなたがOKしたんだから、あなたがやってね」と言えば済む話です。
まあ離婚したらまったく関係なくなるので、離婚するまでは適当に調子を合わせておけば大丈夫だと伝えました。
ケース3 実家の両親が・・・
- 実家 両親(80代)だけ、お墓あり
- 分家 長女(相談者、52歳)、独身、一人住まい
- 分家 次女(50歳)夫婦、息子1人、お墓あり
- 両親の兄弟たちはお墓があったりなかったり
相談者は長女で、実家から遠いところに住んでる。
二人姉妹で次女はお墓を持ってる長男と結婚して遠いところに住んでる。息子が1人いてお墓を継ぐのは了承してる。
相談者が両親に墓じまいしてくれとお願いしたら、烈火のごとく怒られてしまいどうして良いのか悩んでる。
相談者さんの両親は昔ながらの人たちで、自分が亡くなったらお墓に入れてもらって、相談者の長女にずっと守っていってもらいたいと願っています。
一般的に相談者の長女さんが次の祭祀承継者になりますので、両親がなくなった時点で墓じまいすればいいだけの話です。
とはいえ、お金がかかりますので、それまでに用意しておいたり、遺産をそれに当てるように考えるのが大切です。
また、次女や次女の夫や子供にも考えがありますし、両親の兄弟たちの中にはお墓を譲り受けて守っていきたいと思う人もいるかも知れません。
なので、亡くなる前でもいいので、親戚まわりをして意向を確かめておくのが良いとおすすめしました。
また、亡くなったときに墓じまいしないと面倒くさいので、早くなくなった方はお墓に入れて、その次に墓じまいするように準備は必要ですとお伝えしました。
ケース4 お墓を継ぐ人がいない?
- 本家 母親(80代)、先祖代々のお墓あり
- 本家 一人娘(相談者、52歳)、夫、一人息子(30、別居)あり
- 分家 両親の兄弟たちはお墓があったりなかったり
相談者は一人娘で、結婚して姓は変わったけども母親と一緒に実家に住んでる。
父親はすでに亡くなって先祖代々のお墓に入ってる。
一人息子がいて、仕事の都合でちょっと離れたところに一人住まいしている。
相談者は夫と話し合いをして「子供に負担をかけたくないから墓じまいする」という結論を出した。
しかし、母親に話すと、「そんなことはしないでくれ」と泣いて頼まれてしまい、どうして良いのか悩んでる。
相談者さんはお寺との日頃の付き合いやお金がとても大変で、こんな苦労を子供にはかけたくないと言っていました。
現在は母親が祭祀承継者なので、墓じまいできないけれど、できるだけ早く墓じまいしようと思ってると話されていました。
墓じまいしたいと言う方は「子供に負担をかけたくない」と多くの方がおっしゃってますが、実は、その子供さんに話をしてないケースが多いです。
相談者さんには相談者さんの考えがあり、お子さんにはお子さんの考えがあります。
よく話を聞くと、お子さんはお墓を継ぐのは当たり前と思っていたなんていう家庭も少なくないです。
大切なのは、お墓を守って継いでいきたいという人が祭祀承継者をしていけばいいだけの話なんです。
現在、お墓を建てるだけでも何百万円もかかる時代です。墓じまいありきではなくて、継ぎたい人に譲るという選択肢も考えてみてはどうでしょうか。
ケース5 お墓や家が2つも3つも?
最後は、相談者は祭祀承継者ですが、これから増えていくだろうと思われる相談です。
- 本家 長男(相談者、65歳)夫婦、先祖代々のお墓あり、一人息子(25歳未婚)がいる
- 分家 次男(62歳、持ち家に一人住まい)、バツイチ、墓なし、一人息子(30歳未婚、別れた妻と同居)
- 義理の本家 妻の実家(持ち家)、妻の母親(88歳)のみ、お墓あり
- 義理の分家 妻の妹夫婦は子供がなく、遠いところに、墓なし
相談者は長男で、村の共同墓地に先祖代々の墓があり、すでに両親はそこに入っている。
ただし長男は仕事の関係でちょっと離れたところに家を立てて住んでおり、村にある実家は無人。
次男はバツイチで自分で立てた家に一人で住んでるが、お墓はまだ建ててない。
妻の母親が一人で住んでる義理の実家にもお墓がある。
妻の妹は遠い所に嫁いでいて子供はいないが、そこにも継ぐべきお墓がある。
それぞれの兄弟姉妹はとても仲良く、しょっちゅう行き来している。
お墓や家を継げる人が長男の息子、ただひとりだけで、お墓2基、家3軒をどうしたら良いのか困ってる。
実は、相談者の親戚や妻方の親戚にも50代の独身者やバツイチの40代娘がいて、家やお墓が更に増えるかもしれないと悩まれていました。
空き家になってるのは山奥の村にある実家だけで、売ろうにも簡単には売れないし、墓じまいや固定資産税だけでも大変になるのは目に見えていました。
こうしたケースはこれからどんどん増えていきます
こういった場合のキーポイントは、次の祭祀承継者になると思われる相談者の一人息子さんの意思です。
まずはどのように考えてるのかを、家族会議や親族会議を開いて、一緒になって考えるのが大切だとお伝えしました。
この相談者の方の場合、お墓と家をそれぞれ一つに絞って受け継いでいく方向に決まり、今その計画を進めてる途中です。
参考:墓じまいのやり方を詳しく
最後に墓じまいに役立つ代行業者を紹介します
おすすめの代行業者3選
墓じまいするときのおすすめの代行業者を3社紹介します。
所有者や管理者がわからないときにも、一度相談されるのをおすすめします。
「わたしたちの墓じまい」たったの5.6万円/1㎡から
引用元:わたしたちの墓じまい
「わたしたちの墓じまい」は創業18年の実績をもつ墓じまいの代行業者です。
サービス内容はこちら。
- お墓の撤去
- 離檀代行・サポート
- 行政手続きサポート
- 撤去業者持ち込み交渉
- 墓じまい全体のサポート
代行業者には珍しく、離檀代行・サポートもしてもらえます。お寺さんと揉めてるときに便利です。
サービスはそれぞれ別々に申し込めますし、トータルでのお願いもできます。
公式サイトで詳しいサービス内容や金額をご確認ください。
豊富な施工実績から多くの方に選ばれています。
永代供養、離檀代行・行政手続き、魂抜き・閉眼供養、散骨など
安心・安全の「イオンの墓じまい」
引用元:イオンのお葬式
日本全国で有名な大手企業「イオン」が提供するサービスです。
基本的なサービスがワンセットになっています。
- 行政手続き
- お骨の取り出し
- 墓石の解体・処分
- 墓地を更地に戻す
- お骨の受け渡し
公式サイトから詳細の金額をご確認ください。
\ 詳しい金額はこちら /
すべてをワンセット「ミキワの墓じまい」
引用元:信頼のお墓のミキワ
面倒な手続きは一切不要で、お墓の解体・処分から行政手続きまでワンストップで代行してもらえます。
サービス内容はこちら。
- 行政手続き代行
- ご遺骨の取り出し
- 墓石の解体・処分
- 墓所の変換
行政手続きだけでもお願いできます。38,500円(税込み)です。
公式サイトから詳細をご確認ください。
まとめ:墓じまいしないとどうなる?
この記事のまとめです。
- 無縁墓になるリスクが高まる
- 法的措置や強制撤去の対象となる
- 墓地管理者に罰則や訴訟を起こされる可能性がある
- 管理料の滞納で経済的負担が増加する
- 親族間でのトラブルの原因になる
- 墓地が荒廃し、周囲に迷惑をかける
- 墓じまいすればよかったと後悔が続く方が多い
- 祭祀承継者の負担が増える
- 墓石の撤去費用が遺族に請求される
- 管理費の未払いが積み重なる
- 親族や家族の間で意見が対立する
- 墓じまいをしないことで子孫に負担を残す
- 墓地の景観が損なわれる
- 供養の形が強制的に変更される可能性がある
- 経済的な理由で墓じまいを遅らせると費用が増加する
- 管理不全で墓地全体の雰囲気が悪化する
- 遺骨が合祀され、再埋葬が難しくなる
- 墓じまいをせずに放置することが精神的な負担になる
最後まで読んでいただきありがとうございました!
厚労省:墓地、埋葬等に関する法律の概要